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2018.10.02(火)  榎本 茂樹

スポーツで本当に必要な体幹の能力とは!?~おまけ編~

スポーツで本当に必要な体幹の能力とは!?~おまけ編~

以前、

『スポーツで本当に必要な体幹の能力とは!?』

というタイトルで記事を書きましたが、

training-studio-buddy.com/blog/201809161675/

今回はそのおまけというか、あとがき的なノリで

読んでもらえたらと思います。

 

上記記事の中では、スポーツでは

体幹の固定・安定の能力が重要だということを

口を酸っぱくして言いました。

 

それは、もちろん重要であり、

嘘ではありません!!

 

しかし、基本的な固定・安定の能力が身につき、

前回動画でご紹介したエクササイズが簡単に

できるようになった後は、

それをプログレスして行う必要があります。

 

このプログレス方法を間違ってしまうと、

スポーツパフォーマンス向上の観点から見ると

あまり効果が無くなってしまうことがあります。

 

では、スポーツに必要な体幹の能力を上げるために

どのようなプログレス方法が適しているのか

考えていきましょう!

 

例えば、トレーニングのプログレス方法の

王道として

❶負荷を上げる

❷運動時間を長くする

といったものがあります。

 

 

これはウェイトトレーニングやランニングでは

効果があるプログレス方法です。

 

しかし、スタビライゼーショントレーニングに

おいて、これはあまり良いプログレス方法である

とは言えません。

 

それは、何故かということを

スタビライゼーショントレーニングの王道

フロントブリッジ(プランク)を例に見ていきましょう!

 

まず、

❶負荷を上げる

というプログレス方法ですが、

フロントブリッジしている腰の辺りに

重りを乗っけるというのがこれに当たります。

 

確かにこれは、より強い負荷に対して

固定・安定させるという意味で

ある程度は有効です。

 

しかし、あまり負荷を上げすぎると、

その効果よりもデメリットが上回ってしまうので

注意が必要です。

 

負荷を必要以上に上げると、

それに伴い体幹に力を入れてがっちり

固定しようとします。

 

しかし、実際のスポーツの現場を考えると、

必要以上に体幹を固めようとすることはマイナス

です。

 

スポーツでの身体の動きや負荷のかかり方

を考えていくと、

スポーツでは体幹もずっと固定されていると

いうことはなく、動き続けています。

また、単一方向からずっと負荷がかかり続ける

といったこともあまりありません。

 

つまり、同じ方向からの重い負荷に耐えるような

方向にプログレスしてしまうと、

身体をダイナミックに動かすのが苦手になったり、

負荷の方向が変わった時に対応するのが下手になったり

するというリスクをはらんでいるのです。

 

続いて、

❷運動時間を長くする

といったプログレス方法について考えます。

 

フロントブリッジえは、

30秒キープしていたのを1分にすると

いったことがこれに当たります。

 

これも実際のスポーツの現場を考えると

有効とは言えません。。

 

筋持久力向上という見方では、

多少効果はあると思いますが、

そんな長時間同じ方向の負荷

に耐えるといったことはまず

ありませんよね。

 

 

つまり、トレーニングの労力に対して、

このプログレス方法では、

得られる効果が少なすぎるのです。

 

では、ここからは実際にどのような

プログレス方法がスタビライゼーショントレーニング

において有効かここから考えていきましょう!

 

その一つが、

【支持基底面を減らす】

です。

 

これは身体を支持している箇所を減らすことで、

フロントブリッジで言うと、

片手を上げたり、片足を上げたり、

はたまた対角の手と足を上げたりするのが

これに当たります。

 

これにより、負荷のかかる方向が複雑になり、

身体が回旋するような負荷もかかってきます。

(静的回旋負荷と言います。)

 

よりスポーツの実践を考えた時に、

似たような負荷のかかり方の中で

トレーニングできるというわけです。

 

次に

【体幹を固めて四肢を動かす】

というプログレス方法があります。

 

体幹を固定・安定させる理由の一つとして、

四肢、つまり手足を自由に動かすため

というのがあります。

 

腕や脚を動かす筋肉の多くは、

体幹周辺についているので、

体幹の安定性に非常に影響を受けます。

 

つまり、体幹が安定することで、

腕や脚の筋肉というのは正確に使えるようになるのです。

また、体幹の役割は、腕や脚を動かす筋肉に対して

より安定した起始を提供する事にあるのです。

(起始:筋肉の付着部位のうち、基本的に筋肉が運動しても動かない方(支点)を指します。)

 

これを考慮するとどれくらい正確に

体幹が固定・安定させられているかを

見極め、より実践に近いトレーニングをする

といった意味で体幹を固めて四肢を動かす

といったプログレスは非常に有効です。

 

これらのプログレス方法は、

下記動画でも具体的に見ることができますので

ご参照ください。

 

最後に、

【立位やより動的な中で体幹を安定させる】

といったプログレス方法があります。

 

スポーツの多くは、立って行うものがほとんどです。

ですので、肢位を

臥位→座位→立位

と変えていくことは当然のことながら非常に有効です。

 

また、スポーツの中で体幹の安定性というものは、

動きの中で問われるものであり、

さらにその動きの中で反射的にコアを安定させられるか

といったことが究極的には求められます。

 

例えば、サッカーやラグビー等の

コンタクトスポーツでふいにタックルされた時に

瞬間的にバランスを取れるか、

バスケットで空中で動こうとした時に

より安定した動きができるか、

というのは、体幹の反射的安定性や動的安定性に

関わっているのです。

 

そう考えると、動的な中で局面局面を安定させる、

負荷が様々な方向に変わる中での身体の使い方を覚える、

といった事は非常に重要であり、動的なスタビライゼーションは

最終的に絶対必要なトレーニングになります。

 

このプログレス方法の具体例は、こちらをご参照ください。

 

このようにスタビライゼーションのプログレス方法は、

普通の筋トレや有酸素運動とは、

異なる方法を取った方が有効です。

 

単純な固定・安定のトレーニングにこだわり過ぎて、

パフォーマンスを落としてしまったり、

逆にケガをするようになってしまった

プロ野球選手がいるのも事実です。

 

トレーニングは同じものを繰り返し行い、

習熟度を高めていくことも大切ですが、

それと同様に、正確にプログレスしていくことは

重要です。

 

是非これを参考にスタビライゼーショントレーニングを

プログレスしてみてください!

この記事を書いたトレーナー
榎本 茂樹

榎本 茂樹

フリーランスのトレーナーとして、マイナースポーツ選手やスポーツ愛好家、スキーメーカーチームの陸上トレーニングを指導する一方、 銀座の超高級ジムにて各界のVIPのトレーニングやストレッチを担当しながら、独立を決意。 自身のスポーツ経験としては、早稲田大学入学を機にスキー競技にはまる。 大学卒業後に大手企業に入社するも、スキー選手活動の本格化に伴い退社。 幼少から競技に打ち込んでいた選手と渡り合い、成績を上げていくためにオフトレーニングの重要性を痛感し、 選手として、自身がウェイトトレーニング、ファンクショナルトレーニング、SAQトレーニング、 プライオメトリクス等様々なトレーニングメソッドを実践しながら学ぶ。 そして、選手活動を維持する為に、様々な職種に従事してきた中で、トレーナー職に大きな期待を込めて専門知識を習得する。 その後、ストレッチ専門店での実務経験を経て、スキー選手を引退し現在に至る。 「人が上達する姿を見ることに喜びを感じます。お客様の目標に寄り添って一人でやるとツラかったり、 地味で続けにくいトレーニングを、楽しく”効率的に”できるように指導していきます。

榎本 茂樹のトレーナー紹介ページへ →

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