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2022.05.16(月)  津田鉄平

ストレッチの有用性

ストレッチの有用性

こんにちは!ストレッチトレーナーの津田です。

皆さんは「ストレッチング」(=筋肉を伸ばすこと。以後ストレッチに統一)を行っていますか?

そして、ストレッチの有用性をどれだけご存知でしょうか?

私はストレッチに大きな可能性を感じたため、トレーニング指導を主とするいわゆる「トレーナー」ではなく、ストレッチを中心とした手技により身体のメンテナンスを行う「ストレッチトレーナー」になりました。ストレッチトレーナーになり、約10年が経ちます。

今回は、そんな私が可能性を感じたストレッチについて、今一度基本から整理しお話しします。

ストレッチの種類

ストレッチは大きく2種類に分けることができます。

①「静的ストレッチ(スタティックストレッチ)」

②「動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)」

「静的ストレッチ」の主な目的は、大きく2点です。

・筋肉の柔軟性と関節可動域の向上

・筋収縮の緩和による慢性痛改善や疲労回復、精神的なリラックス

「動的ストレッチ」の主な目的は、筋温度を高め運動パフォーマンスを向上する、いわゆるウォーミングアップです。

今回は私のパートナーストレッチで主に行っている「静的ストレッチ」(以後ストレッチに統一)について言及します。

静的ストレッチを行う目的

静的ストレッチを行う目的は前述の通りですが、もっと簡単にまとめると要は「筋肉を柔らかくし、動きやすく怪我や痛みの無い身体を作ること」です。

ストレッチを継続的に行うと筋肉の柔軟性が向上します。筋肉の柔軟性を向上するメリットは、大きく3点です。

⑴運動パフォーマンスの向上

⑵怪我リスクの低減・慢性痛の改善及び予防

⑶疲労回復の効率化

⑴運動パフォーマンスの向上

これは想像に難くないと思います。スポーツを行う際に身体が硬い人と柔らかい人では、当然後者の方がパフォーマンスが高くなりやすいですよね。

例えば、水泳選手は肩関節の可動域が狭かったらうまく泳げませんし、サッカー選手は股関節が硬かったら扱える蹴り方に制限がかかってしまいます。

(※柔らか過ぎることは時に弊害となりますが、ここでは一般的な柔軟性を指しているため、柔らか過ぎてパフォーマンスが低下するケースは除外します)

⑵怪我リスクの低減・慢性痛の改善及び予防

これも比較的イメージしやすいのではないかと思います。

例えば、多くの人が一度は経験したことがあるであろう「ぎっくり腰」。もちろん、単に筋肉が硬いだけが原因では決してありませんが、腰回りの柔軟性が低いことが大きな原因の一つであるケースは極めて多いです。

また、スポーツを長年続ける中で競技特有の動きにより局所的に負担が蓄積し、痛みが生じるケースもよく見受けられます。例えば、野球選手の肩や肘の故障、陸上選手のシンスプリントや膝の痛み、など。

これも、ストレッチのみで100%防げるとは言いませんが、練習により生じた筋収縮を放置するのではなく、適切なストレッチで筋肉をケアすることで確実に怪我のリスクは低減します。

⑶疲労回復の効率化

疲労には大きく3種類あります。「肉体的疲労」「精神的疲労」「神経的疲労」です。

「肉体的疲労」…スポーツや労働などで筋肉を動かしたことによる身体的な疲れ

「精神的疲労」…人間関係や悩みなどストレスを原因とする心の疲れ

「神経的疲労」…デスクワークをはじめ集中力を長時間保つことによる脳の疲れ

個人的にはストレッチで上記3種類全てをケアできると考えています。ただ、最も効果があるのはやはり「肉体的疲労」であることに疑いの余地はありません。

ではなぜ、筋肉を動かすと疲れるのか?

「筋肉を動かす」とは、「筋肉を収縮させること」を意味します。

ゆっくりのジョギングなど適度な運動であれば、むしろ結果的に筋緊張が緩み疲労回復に繋がります。しかし、スポーツや肉体労働などで激しく筋肉を動かす(収縮させる)と、その筋収縮状態が維持されてしまいます。筋収縮により血管や神経が圧迫され、それが体内循環の非効率化や不快感に繋がり、結果肉体疲労として体にあらわれるのです。

そして、ストレッチは直訳すると「伸ばすこと」からもわかる通り、筋肉を伸長させることです。

つまりストレッチは激しく筋肉を動かすことで縮こまった筋肉を伸ばし、血流の促進と神経圧迫からの解放を目指す行為なのです。更に、筋緊張が改善することで「精神的疲労」「神経的疲労」の改善にも繋がることは経験則からも自信を持って言えます。

例えば、ストレッチにより呼吸が深くなり自律神経が安定し精神的に落ち着く。猫背をはじめとした姿勢不良が改善し首肩の負担が軽減することで脳への血流が促進される、など改善例を挙げればキリがありません。

ストレッチの効果を最大化するには

ストレッチで筋収縮を緩和すると疲労回復に繋がることはご理解いただけたかと思います。しかし、一度きりのストレッチではまたすぐに筋収縮が起こり、疲労が発生してしまいます。

重要なのは、「その場限りの疲労回復方法」としてストレッチを扱うのではなく、「根本的に疲労が蓄積しにくい身体作り」のために継続的にストレッチを行うこと。筋肉のそもそもの柔軟性を高めること、と考えています。

つまり、ストレッチは予防医学の考え方に近いのです。

当然、どんなに筋肉の柔軟性を高めても激しく身体を動かすことで疲労は蓄積します。しかし、柔軟性が高ければその疲労の抜けやすさは格段に向上します。そう言った理由から、ストレッチは習慣的に行うことを奨励しているのです。

個人差はありますが、筋肉の柔軟性向上には少なくとも3週間は毎日ストレッチを継続する必要があります。もちろんパートナーストレッチのみならず、自分で行うセルフストレッチも含めます。

改善スピードに個人差はある前提ではありますが、ストレッチを「毎日」行うことで必ず筋肉は柔らかくなります。例外はありません、断言できます。

まとめ

今回はストレッチの中でも私が最も大切にしている「静的ストレッチ(スタティックストレッチ)」について説明しました。ポイントをまとめます。

・ストレッチには「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」が存在する

・「静的ストレッチ」は柔軟性の向上に最も重要である

・柔軟性の向上は「肉体的疲労・精神的疲労・神経疲労」全てに効果がある

・柔軟性を向上するためには、ストレッチを3週間以上は継続する必要がある

まだまだ語り尽くせていない部分はありますが、少しでもストレッチに関する理解が深まるきっかけにしていただければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ストレッチトレーナー 津田鉄平

この記事を書いたトレーナー
津田鉄平

津田鉄平

1984年11月9日生まれ。 元プロキックボクサーであると同時に、パートナーストレッチと食事管理を中心としたパーソナルトレーナーとして、多方面に渡るクライアントを担当。 栄養学や食事管理にも精通しており、自身の経験をベースとした身体作りや体重コントロールの知識を保有。 自身のトレーニングには、フィジカルのみならずビジョントレーニングやメンタルトレーニングも取り入れており、 心と身体のバランスを重要視したコーチングに長けている。

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