ストレッチトレーナーのTeppeiです!
皆さん「姿勢」は意識していますか?
ヒトにとって正しい姿勢とは?正しい姿勢を保持する為に何が必要なのか?正しい姿勢が保持できないとどんな影響が出るのか?
全5回に分けて、正しい姿勢の作り方、そしてその為に必要なストレッチやケア方法について説明します。
まず第1回目となる今回は、あらゆる姿勢の中でも最も基本的な姿勢である「立ち姿勢」をテーマにやっていきましょう。
骨盤の傾き
今回のテーマである立ち姿勢についてはもちろん、あらゆる姿勢において「骨盤の傾き」がとても重要なポイントとなります。
ヒトの身体は骨盤から生えている背骨によって体軸が作られています。
この背骨が正しいカーブを描くことで、様々な動作において身体への負担を軽減したり動きをコントロールすることができているのです。
よって、骨盤が正しい傾きでない状態だと、体軸である背骨が歪み、肩コリや腰痛、頭痛や左右差のある局所的な痛み、更には自律神経系の各種症状や免疫力の低下と言った様々な悪影響を及ぼします。
正しい立ち姿勢の作り方
まず正しい「立ち姿勢」の作り方について説明します。
①立った状態でかるくお辞儀をするように股関節から身体を前に10〜15度ぐらいを目安に倒します(背中は丸めずお尻を後ろに突き出すイメージで)。そして胸の後ろから身体を後ろに反らすようにして正面を向いて上体を起こします。
②おへそを引っ込めて、肋骨を持ち上げるようにして、上体をスッと持ち上げます。
③両肘を体軸よりやや後ろを引くようにします。
④後頭骨(頭の後ろの骨)が、仙骨(腰の後ろの骨)と同じ縦のライン上にあるように頭の位置を置いて、軽く顎を引きます。
よくある代表的な悪い姿勢としては、背中が丸まる「猫背」です。
この猫背の大きな原因は「骨盤の過度な後傾」です。
骨盤が本来あるべき傾きよりも過度に後傾する、つまりお尻が下がったような状態になると、腰椎(腰部分の背骨)から胸椎(胸部分の背骨)にかけて背骨全体が大きく後弯してしまいます。
すると、背中が丸まり、肩が内巻きになり、頭も前に出てしまう、いわゆる猫背の姿勢になってしまいます。
この猫背になると、背中側の筋肉が常にテンションがかかった状態となり、肩コリや腰痛を引き起こすきっかけとなることは容易に想像できるかと思います。
次によくある悪い姿勢としては、お腹が前に出てしまうような「反り腰」ですね。
これは、お腹を前に突き出してしまうつまり腰全体が前に押し出されてしまうことによる「骨盤の過度な後傾」です。
猫背とは違った形にはなりますが、結果として同様の「骨盤の過度な後傾」を生み出してしまいます。
(※体幹部の筋肉がうまく使えていないことも原因の一つではありますが、今回は骨盤の傾きにフォーカスして説明させていただきます)
この骨盤の過度な後傾により、身体の前面にある「大腿四頭筋」(太ももの前)が強く引っ張られます。
反対に、身体の後面にある「腰方形筋」(腰の付け根)は強く収縮し、前後の筋肉がアンバランスな状態となります。
よって、ケアとしてはこの「大腿四頭筋」と「腰方形筋」を緩めてあげることが重要となってきます。
立ち姿勢を整えるストレッチ
まずは「大腿四頭筋」のストレッチ。
地面に座り、右爪先は伸ばして右足の裏がお尻の右横につくように右膝を曲げます。そして、仰向けに寝るように身体をゆっくりと後ろに倒していき、右太ももの前が伸びていることを感じながら15秒以上キープします。
仰向けに寝た際、腰が地面から浮かないように注意しましょう。腰に負担がかかりますし、ストレッチ効果も半減してしまいます。
完全に仰向けになるまで身体を後ろに倒すのが難しい方は、可能な角度までで結構です。
→反対も同様に行います。
次に「腰方形筋」のストレッチ。
地面に座り、右膝はあぐらをかくように内側に曲げて、左足は前に伸ばします。そして、右手は頭の後ろを抱えるようにし、左手は左足の爪先を掴むようにして身体を左斜め前に倒します。左爪先を掴むのが難しい方は左脛辺りをタッチするような感じでも結構です。
右の腰の付け根から背中にかけて伸びていることを感じながら15秒以上キープします。
左手の位置を、左足より外側に置いたり、内側に置いたりと位置を変えることで筋肉の伸びる角度も変わってくるので、左手の位置により伸ばしたい箇所を調整してみて下さい。
→反対も同様に行います。
この主要な2つの筋肉を緩めてあげることで、前述した正しい立ち姿勢が保ちやすくなります。
今回は「立ち姿勢」について説明しました。
次回の第2回目は「座り姿勢」について説明します。
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以上、ストレッチトレーナーのTeppeiでした。