プロ野球もオープン戦が始まり、今シーズンの戦いが楽しみですね!
世界ではテニスの錦織選手をはじめ、スキーでも今シーズンはジャンプやモーグル勢の活躍が目立っています。
常人離れした能力や技術で我々を熱狂させてくれるプロスポーツ選手ですが、
彼・彼女らは何故あんなにすごい能力が発揮できるのでしょうか?
日々練習によって積み上げられた技術や、その技術を体現するための身体づくりはもちろんのこと
それを支えるのは恵まれた骨格や体格、生まれ持った筋肉の質なども関係するかもしれません。
また天性の「センス」のようないわゆる「運動神経がいい」タイプであることは間違いないように思います。
この運動ができるできないの尺度としてよく使う「運動神経」という言葉について今日は考えて行きたいと思います。
運動神経とは
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そもそも運動神経とは体や内臓の筋肉の動きを指令するために信号を伝える神経の総称です。
運動を行うには、ある程度の筋力と関節の可動性が必要になりますが、
筋肉を動かすにも脳からこの運動神経を使って信号を送られる必要があるので、
人が合理的に運動を行うためにはこの神経の活動が大きく関わってくるのです。
運動のメカニズム
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例えばボールを打つというスポーツ動作では、
目から得たボールの情報が一度脳に送られ
速さ方向などを中枢神経で処理を行います。
そこで判断してから各運動器に対して指令が出ることで
そのボールに合わせたスィングが行われます。
そして、このような情報や反応に対してを中枢で補正を行い
インプットする事で次回からよりスムーズに行えるように
なります。
最初の意識して行った運動を随意運動と言い、
補正をかけた運動を不随意運動といいますが、
この「随意運動から不随意運動への変換の速さ」が
いわゆる巷でいう「運動神経の良さ」という事になると言えるでしょう。
◎ボールを打つ際の運動のメカニズム
1.「視覚野」
目から映像として脳へ伝達・・・「来た!」
2.側頭連合野
映像をボールと認識・・・「ボールだ」
3.頭頂連合野
ボールの方向や速度を認識・・・「かなり早い!」
4.前頭連合野
これまでの情報を統合し状況に適した行動を導く・・・「打て」
5.運動連合野
適切な動きのプログラムづくりをして指令をする・・・「打つプログラムを実行!」
6.大脳基底核
具体的にどの筋肉を組み合わせて使うかコントロール
7.運動野
筋肉へ命令が伝達される・・・「ボールを打ち返せ!」
8.小脳
指令が実行されているか行為にズレが無いかなどをチェック
9.脊髄
運動神経から筋肉へ命令を伝達する・・・「ボールを打ち返せとのことです!」
10.筋肉
実行・・・「打つ」
運動神経をよくするには?
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このように、何となく「あの人は身のこなしがうまい」「状況判断がいい」
「ボールさばきがうまい」という表現や「バランスを取るのがうまい」「リズム感がある」
というように表現される「運動神経の良い人」は
神経回路のネットワークが優れている人という事が言えます。
この回路のトレーニングとしてあげられるのが
「コーディネーション」系のトレーニングになります。
少し頭を使ったり、同時にいくつかの事を行ったり
瞬時に切り替えが必要になったりというトレーニングになります。
コーディネーション系のトレーニングを取り入れる事で
大人であれば、身体の使い方が器用になったりという効果が期待できます。
子供においては、神経系の発達が著しい幼児期に(特にゴールデンエイジと言われる5~12ころに)
全身の筋肉を使ったダイナミックな運動や感覚受容器に様々な刺激を与える多様な運動を
取り入れる事で、この神経のネットワークを強化する事につながります。
ゴールデンエイジに一つの競技に絞らず色々な運動をさせるべきと言われるのも
そのためです。
というわけで今回は「運動神経」が良いとはどう言う事か考察しましたが
また別の機会にコーディネーショントレーニングについてご紹介できればと思います。