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2020.05.11(月)  津田鉄平

動作中の正しい姿勢とは?

動作中の正しい姿勢とは?

こんにちは!ストレッチトレーナーのTeppeiです!

前回の「座り姿勢」に続き、今回の第3回目は、
動作中の姿勢における「前屈(前かがみになる動き)」についてお話ししたいと思います。

目次
1 前かがみになる姿勢での腰痛の原因
2 正しい体の使い方「ヒップヒンジ」とその実践方法
3 「ヒップヒンジ」を実践するために必要なストレッチ
4 ストレッチ講座が動画で見れる「Fit-Nets」について

前かがみになる姿勢での腰痛の原因

床にある物を拾う、地面に置いてある重たい物を持ち上げる、こういった”前かがみになる”姿勢において、
正しい身体の使い方を知っている人とそうでない人とでは、身体のパフォーマンスに大きく差が生まれます。

そして、正しく身体を使える事で、いわゆる”ぎっくり腰”のような急性的な腰痛、
腰椎ヘルニアやすべり症に起因するような慢性的な腰痛、そういった症状のリスク軽減にも大きく関係します。

例えば、地面に置いてある、ビール瓶がぎっしりと敷き詰められた重たいビールケースを持ち上げる場面を想像して下さい。

背中を丸めるようにして前かがみになり、ビールケースを両手で掴み、
そのまま背中から腰を丸めたまま「グンッ」と勢いよく上に持ち上げると、どうでしょう?

腰に「ビキッ」と嫌な音が鳴って、立ち上がることができなくなる。

そんな場面を想像できた人もいるのではないでしょうか?

そして、実際このようなケースで腰を痛めたことがある人も少なくないのではないでしょうか?

本来、このような「前かがみになる動き」において、背中を丸めたまま前かがみになりそこから急に体を起こしてしまうと、
スタートポジションから既に腰背部にテンションがかかっているにも関わらず、そこから更に急激な負荷が増すことで
腰周りの筋繊維を痛めてしまうリスクが非常に高くなります。

では、体を前に倒す際、何を意識しどのように体を動かせばよいのか?

ポイントは、「ヒップヒンジ」を意識することです。

正しい体の使い方「ヒップヒンジ」とその実践方法

ヒップヒンジについて簡単に説明します。

ヒップとはお尻ですね、ここでは股関節(ヒップジョイント)を指します。

ヒンジとは丁番(ちょうばん)を意味します。
(※丁番•••ちょうばん。本来は蝶番(ちょうつがい)と呼ばれ、ドアなどを支え開閉できるようにする部品のこと)

ヒップヒンジとは、股関節の屈伸動作のことです。
つまり、股関節を丁番のように開閉する動作ですね。

分かりやすく言うと、「お腹と太ももの前を近づける」動作です。

もっと言うと、「骨盤を体の後ろ方向に地面と平行移動させながら」「お腹と太ももの前を近づける」
と言うとイメージしやすいでしょうか。

そして、この動きにおいて最も使われているのは「大臀筋」まさにお尻を形作っている大きな筋肉です。

大臀筋は単体の筋肉としては人体で最大の体積があるので、
これをうまく稼働させることで大きなパワーを効率よく発揮することができます。

ただ、この動きをスムーズに実践するためには大臀筋を含めその周辺の筋肉が硬いとなかなか難しい部分もあります。

では次は、この「ヒップヒンジ」を実践するために必要なストレッチについて説明します。

「ヒップヒンジ」を実践するために必要なストレッチ

ヒップヒンジをスムーズに実践するために柔軟性を向上させておきたい筋肉は、
大臀筋(おしり)、ハムストリングス(太もも裏)、腰方形筋(腰の付け根)、大腰筋(股関節の付け根)、の4つです。

今回のストレッチは全て地面で行います。

「大臀筋」のストレッチ。
①地面に座り、右足を前に出し、右膝を90度に曲げ、右足の外側全体が地面につくようにします。
 ※膝の角度が90度だと難しい人は、角度を緩めて強度を調整しましょう。
②左足は体の後ろへ真っすぐ伸ばし、左足の前面全体が地面につくようにします。
③背筋を伸ばし胸を張って、おへそを前に出した右足に向かって近付けるように身体を前に倒します。
④右のお尻の筋肉が伸びていることを感じながら15秒以上キープします。
→反対も同様に行います。

 

「ハムストリングス」のストレッチ。
①地面に座ったまま右足を前に伸ばし、右爪先が直角になるように天井に向けて立てます。左足は楽に曲げたままで結構です。
②背筋を伸ばし胸を張って、おへそを前に押し出すようにして身体を前に倒します。
③右太もも裏が伸びていることを感じながら15秒以上キープします。
→反対も同様に行います。

 

「腰方形筋」のストレッチ。
①地面に座り、ハムストリングスのストレッチと同様に右足を斜め前に楽に伸ばします。左足は膝を曲げて楽にして結構です。
②左手は頭の後ろに当て、右手は右足の爪先に向かって伸ばし、右足に沿って体を斜め前に倒します。背中は丸めて結構です。
③左腰が伸びている事を感じながら15秒以上キープします。
→反対も同様に行います。

 

「大腰筋」のストレッチ。
①地面に両膝立ちになり、右足を前に出して片膝立ちになります。右膝は直角を保ちます。
②後ろの地面についている左膝を、少しだけ内側に向ける。
③前にある右膝は直角を保ったまま、骨盤全体を前に平行移動させるようにし腰を前に押し出す。
④左股関節の付け根辺りが伸びている事を感じながら15秒以上キープします。
→反対も同様に行います。

これらの筋肉を緩めてあげることで、「ヒップヒンジ」をスムーズに行うことができます。

ストレッチ講座が動画で見れる「Fit-Nets」について

今回の内容は、オンラインレッスン「Fit-Nets」にて
【身体&メンタル救済!姿勢徹底改善ストレッチマニュアル】~基本姿勢徹底改善ストレッチ~
として、より詳しく説明しておりますので是非ご覧下さい。

今回は「前屈(前かがみになる動き)」について説明しました。

次回は、動作中の姿勢改善 第②弾として「起床時の腰の痛みや反り腰」の改善法について説明します。

以上、ストレッチトレーナーのTeppeiでした。

この記事を書いたトレーナー
津田鉄平

津田鉄平

1984年11月9日生まれ。 元プロキックボクサーであると同時に、パートナーストレッチと食事管理を中心としたパーソナルトレーナーとして、多方面に渡るクライアントを担当。 栄養学や食事管理にも精通しており、自身の経験をベースとした身体作りや体重コントロールの知識を保有。 自身のトレーニングには、フィジカルのみならずビジョントレーニングやメンタルトレーニングも取り入れており、 心と身体のバランスを重要視したコーチングに長けている。

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